SNS運用が続かない理由と、継続させるための仕組み
2025年11月24日
「SNSを始めたけど、続かない」という悩みを、非常に多く聞きます。最初は「毎日投稿する」と決めたのに、2週間で投稿が減り、1ヶ月で完全に止まってしまう。こういう経験をしている企業は、実は、ほとんどの場合、「SNS運用の仕組みが整っていない」のが原因です。決意や気合の問題ではなく、仕組みの問題なのです。今回は、「SNS運用が続かない理由と、継続させるための仕組み」についてお伝えします。
1. SNS運用が続かない「本当の理由」
SNS運用が続かない理由として、多くの企業が考えることは、「営業は忙しいから」「SNSの重要性を理解していないから」というものです。ですが、実は、それは表面的な理由です。本当の理由は、「何を投稿するか」が決まっていないことなのです。
例を挙げましょう。ある企業の営業担当者は「毎日、Twitterに投稿します」と宣言しました。最初の3日間は、投稿できました。しかし、4日目になると「今日、何を投稿しようか」と悩み始めます。5日目には「投稿するネタが思いつかない」と言い始めます。結果、1週間で投稿は完全に止まってしまいました。
つまり、「決意」だけで続けるのは、非常に難しいのです。決意は、最初の3-4日は保つことができますが、その後は消えていきます。代わりに、「仕組み」があれば、決意がなくても続くのです。
2. SNS運用を継続させるための「3つの仕組み」
では、実際に何をすべきか。仕組み①は「投稿カレンダーを作成する」ことです。「毎週月曜日は『顧客事例』、火曜日は『業界ニュース』、水曜日は『採用情報』…」という形で、投稿の内容を事前に決めておきます。これにより、投稿時間になれば「今日は『顧客事例』だ」と、迷わずに投稿できます。投稿カレンダーの作成には、1時間程度の工数があります。ですが、この1時間の投資により、その後の6ヶ月間の投稿が格段に継続しやすくなります。
仕組み②は「投稿ネタのストック化」ことです。投稿カレンダーが決まったら、各カテゴリーのネタを、事前に複数ストックしておきます。例えば「顧客事例」なら、5-10個のネタを事前に準備しておく。そうすることで、投稿時間になれば「今週の『顧客事例』は、このネタを使おう」と、決定するだけで投稿できます。ネタのストック化には、2-3時間の工数があります。
仕組み③は「予約投稿機能を使う」ことです。投稿ネタが決まったら、その場で投稿するのではなく、SNS運用ツール(BufferやLater)を使って、1週間分をまとめて予約投稿しておきます。これにより、投稿時間に「SNS管理者がいない」という状況でも、自動的に投稿されます。つまり、人の「うっかり忘れ」を技術が補うわけです。
3. 実際の継続実績
では、この「3つの仕組み」を導入した場合、実際に継続するのか。ある企業は、この3つの仕組みを導入しました。結果は、投稿が最初の1ヶ月で停止していた企業が、導入後、6ヶ月間、ほぼ100%の継続率を達成しました。つまり、1週間に3回の投稿を、ほぼ欠かさず6ヶ月続けたわけです。
なぜ、続いたのか。理由は、シンプルです。営業担当者の「決意」に頼っていないから。代わりに、「仕組み」(投稿カレンダー + ネタストック + 予約投稿)が、自動的に投稿を実行してくれるから。つまり、営業担当者は「何もしない」状態で、投稿が続いているわけです。もちろん、最初の「仕組み作り」には数時間の工数がかかります。ですが、その後6ヶ月間、ほぼゼロの工数で投稿が続くのです。
4. SNS運用を継続させるための「チェックリスト」
SNS運用を始める前に、以下をチェックしてください。投稿カレンダーが作成されているか。投稿ネタが複数ストックされているか。予約投稿機能が設定されているか。チーム内で「誰が投稿を担当するのか」が明確か。4つ全てにYesなら、SNS運用は継続する可能性が高いです。1つでもNoがあれば、その項目から始めるべきです。