【2年目以降】発信を継続させるために必要な『チーム体制の進化』
2025年11月21日
多くの企業が、1年目は発信を継続できます。ですが、2年目に入ると、「何か、発信が止まり始める」という現象が起きるのです。理由は、シンプルです。1年目と同じ体制で、2年目に進もうとしているからです。1年目は「新しいこと」をしているので、モチベーションがあります。ですが、2年目に「同じことを繰り返す」となると、マンネリ化が起きるのです。その結果、発信が止まってしまう企業が多いのです。今回は、「2年目以降も発信を継続させるために必要なチーム体制の進化」についてお伝えします。
1. 「1年目の体制」の限界
1年目の体制は、典型的には、企画を営業マネージャー(兼任)が行い、執筆を外部ライターが行い、SNS運用を営業マネージャー + 社員1-2名が行い、動画撮影を外部カメラマンが行います。この体制で、月2本のブログ + 週3回のSNS投稿を回しています。
1年間の成果はブログ月3000-5000アクセス、SNSフォロワー3000人以上、営業見込客が月3-5件に増加です。
ですが、2年目に入ると、問題が起きます。問題①は「マンネリ化」です。企画者の営業マネージャーが「同じテーマ」ばかり企画するようになります。新しいアイデアが出なくなり、記事のクオリティが低下します。
問題②は「属人化」です。営業マネージャーが異動したら、企画が止まります。誰が責任を持つのか曖昧になります。
問題③は「リソース不足」です。1年間で出た「新しい需要」(動画シリーズ化、メルマガ追加など)に対応できない体制です。営業マネージャーの業務が増え続け、本来の営業活動に支障が出ます。
2. 2年目以降に必要な「チーム体制の進化」
では、2年目に向けて、どのように体制を進化させるべきか。
進化①は「企画 → 複数人体制に」することです。1年目は営業マネージャー1人が企画していましたが、2年目以降は営業マネージャー + 現場スタッフ2-3名で、交代で企画します。メリットはアイデアの多様性が増える、属人化を防ぐ、新人の育成ができることです。
進化②は「SNS運用 → 専任体制に」することです。1年目は兼任で対応していましたが、2年目以降は専任スタッフ1名を配置(SNS運用専任)します。投資額は月10万円~15万円(人件費またはアウトソース費用)です。メリットは投稿品質の向上、リアルタイム対応が可能、フォロワーとの関係構築が進むことです。
進化③は「新しい施策の追加」です。1年目はブログ + SNSだけでしたが、2年目以降は、メールマガジン(月1-2本、既存顧客向け)、動画シリーズ(月2本、YouTube化)、ポッドキャスト(月2本、業界向けトークシリーズ)、LinkedIn記事(週1本、経営者向け)などを追加します。投資額は月10万円~20万円です。
3. 2年目の推奨体制と投資効果
2年目の推奨体制は、企画部分で営業マネージャー月1-2時間(全体戦略)、営業スタッフ2-3名月4-6時間(各自の経験から企画)、コンサルタント月4-8時間(外部視点のサポート)です。
実行部分は、ブログ記事を外部ライター + 社内レビュー、SNS運用を専任スタッフ1名(月給20-30万円)、動画制作を外部パートナー(月5-10万円)、メール/その他をマーケティングオートメーション(月2-3万円)で行います。
全体投資は月額40万円~50万円(1年目の1.5~2倍)です。期待される成果は営業見込客が月5-8件に増加(1年目の月3-5件から)、営業効率がさらに10-15ポイント向上することです。
4. 「体制の進化」ができない企業の末路
では、もし「1年目の体制のまま」で2年目を迎えたらどうなるか。営業マネージャーの負荷が増加し、新しいアイデアが出ないため、ブログ/SNSの品質が低下します。見込客の増加が停滞(月3件のまま)し、営業マネージャーが疲弊して「もうこの発信、やめたい」と言い始めます。3年目に発信が止まってしまいます。結果、1年間の投資(200万円)が水の泡になってしまいます。
一方、「体制を進化させ」た企業は、SNS専任スタッフ配置で投稿品質が向上し、営業マネージャーの負荷が軽減されます。複数施策(動画、メール、LinkedIn)で見込客チャネルが多元化し、見込客が月5-8件に増加します。営業スタッフのモチベーション維持により、3年目以降も継続されます。
結果は、1年目投資200万円・売上増加500万円、2年目投資300万円・売上増加1200万円、3年目以降継続的な成果で、累計3年で投資700万円 → 売上増加2700万円以上になります。 発信戦略は、短距離走ではなく「マラソン」です。1年目は「基盤作り」。2年目以降は「体制の進化」と「施策の拡大」。この「進化」ができた企業と、できなかった企業では、3年目に大きな差がついているのです。