【3ヶ月マイルストーン】最初の90日でやるべきことの優先順位
2025年11月19日
発信を始めたいけど、「最初の3ヶ月、何をやったらいいか分からない」という相談をよく受けます。多くの企業が、この「最初の3ヶ月」で、方向を誤っているのです。なぜなら、最初の3ヶ月のアクションが、その後の成果を左右するから。最初の3ヶ月を間違えると、その後、何をやっても効果が出ない状況に陥ります。逆に、最初の3ヶ月で「正しいこと」をやっていれば、その後の6ヶ月で、目に見える成果が出始めるのです。今回は、経営層向けに、「最初の3ヶ月のロードマップ」をお伝えします。
1. 最初の3ヶ月は「準備期間」と割り切ること
では、最初の3ヶ月(90日)を、具体的なマイルストーンで区切ってみましょう。
Month 1(Days 1-30)の目標は「発信するための基盤を整える」ことです。やることは、Day 1-7で発信戦略の作成(何を、どこで、どのくらいの頻度で発信するか)、Day 8-14でツール選択&導入(WordPress、SNS運用ツール)、Day 15-21でサイト基本設定(パーマリンク、メタ設定、SEO設定)、Day 22-30でブログ第1号記事の作成&公開です。期待される成果はサイト立ち上げ完了、第1号記事公開(基本説明記事が理想)、SNSアカウント設定完了です。
Month 2(Days 31-60)の目標は「ブログ&SNSの投稿リズムを作る」ことです。やることはブログで月2本の記事を公開(月1本ペース)、SNSで週2~3回の投稿を試験的に実施、Google Analyticsの設定確認です。期待される成果はブログ月2本の投稿体制が回り始める、SNS投稿の習慣がついてくる、アクセス/反応の基礎データが取れ始めることです。成果の目安はブログ月50-100アクセス程度(まだ少ない)、SNSフォロワー0-50人程度(反応は薄い)です。重要なポイントとして、この段階では「反応がない」ことが当たり前です。焦らず継続することが大切です。
Month 3(Days 61-90)の目標は「2ヶ月の試行から見えた『反応が良かったもの』を拡大」することです。やることはブログで月2本の投稿継続+反応の良かった記事をシリーズ化、SNS投稿頻度を週3-4回に増やす、YouTube動画やLinkedin記事など新媒体を1つ試すです。期待される成果はブログ月100-300アクセス程度に増加、SNSフォロワー100-300人に到達、「反応の良かった記事」のパターンが見える、問い合わせ1件程度の初期成果です。重要なのは、3ヶ月目の反応がすべて。ここで「継続する価値がある」という確信が生まれるかどうかです。
2. 最初の3ヶ月で「やってはいけないこと」
最初の3ヶ月で「やってはいけないこと」もあります。やってはいけないこと①は「完璧を目指す」ことです。完璧な記事を1本書くために1ヶ月かける。完璧なサイトデザインにするために2週間費やす。その結果、3ヶ月で記事3本のみ。正しくは、最初の3ヶ月は「量」を重視。月6本のブログと週10投稿のSNSを目標にすることです。
やってはいけないこと②は「結果をすぐに求める」ことです。「1ヶ月経ったのに、アクセスがない」と判断してやめてしまう。正しくは、最初の3ヶ月は「準備期」。結果は6ヶ月目から見え始めます。
やってはいけないこと③は「手段の多さに惑わされる」ことです。ブログ、動画、SNS、メール、ポッドキャスト…全部やろうとする。正しくは、最初の3ヶ月は「ブログ+SNS」だけに絞ることです。
3. 経営層向け「最初の3ヶ月の投資判定」
経営者が知るべきは、最初の3ヶ月でいくらかかるのか、そして、そのリターンはいつ出るのか。
投資額(月額)はツール費用(WordPress月1000円 + SNS運用ツール月1000円)、記事制作費(外部ライター費用月10万円~20万円)、人件費(営業マネージャーの時間 + 社員インタビュー)です。合計は月12万円~22万円です。3ヶ月の総投資は36万円~66万円です。
期待されるリターン(3ヶ月目時点)は問い合わせ1件程度(営業見込み客1件)、採用問い合わせ1件程度です。この段階では「直接的なリターン」は小さい。重要なのは、最初の3ヶ月は「投資期」と判定する。リターンは6ヶ月目以降ということです。
4. 3ヶ月後の判定基準
3ヶ月目の終わりに、以下で判定します。ブログ月アクセスが100以上、SNSフォロワーが100以上、SNSクリック数が月30以上、問い合わせ数が1件以上、チームのモチベーションで継続したい気持ちがあるか。3つ以上Yesなら、6ヶ月目への継続を強く推奨します。 最初の3ヶ月で、多くの企業は「成果が出ない」と判定してやめてしまいます。ですが、正しくは「最初の3ヶ月は成果が出る段階ではない」のです。基盤ができているか、仕組みが回っているか、を判定する期間なのです。6ヶ月目以降、ようやく「営業見込み客の増加」「採用応募の増加」という具体的な成果が見え始めるのです。