忙しくても更新が止まらないチームの裏側
2025年11月12日
忙しくても更新が止まらないチームの裏側
「最初は頑張ってSNS投稿をしてたんですが、忙しくなったら…やっぱり止まってしまいました」
「ブログも更新が途切れ途切れで。月1本を目指してたんですが、実際には3ヶ月空いてしまったり…」
こうした相談も、よく聞きます。
特に、営業や製造など、日々の業務が忙しい企業ほど、この傾向が強いのです。
「発信するぞ!」と決めたはいいが、現場が忙しくなると、優先順位が下がる。
そのうち、「もう続けるのは無理」という判断になってしまう。
その結果、せっかくの半年間の努力が水の泡になる。
ですが、実は**「忙しい環境こそ、仕組みさえあれば、むしろ発信が加速する」**のです。
その秘訣は何か。 今回は、実際に「忙しくても更新が止まらないチーム」の裏側に迫ります。
1. 「やる気」や「頑張り」に頼る施策は、必ず止まる
まず、重要な事実をお伝えしましょう。
「頑張って続ける」という方法は、組織規模で見ると、99%失敗します。
なぜか。
人間は、継続的な努力より、「仕組み」に左右されるから。
例えば、「毎日、歯を磨く」という習慣は、ほぼ全員が続けます。
それは、歯ブラシが洗面台に置いてあるから、朝起きてすぐに目に入るから。
「毎日、勉強をする」という習慣は、多くの人が失敗します。
それは、勉強するかしないかが、その日の気分や忙しさに左右されるから。
発信も同じです。
「月2本のブログを頑張って続ける」という心構えだけでは、忙しさに負けます。
必要なのは、**「忙しくても自動的に発信が出てくる仕組み」**なのです。
2. “止まらないチーム”の共通点:「誰かが責任を持つ」
では、実際に「忙しくても更新が止まらないチーム」の裏側を見てみましょう。
共通点は、たった一つ。
「その企業内に『発信責任者』がいて、その人が継続的に『督促』できる環境にある」
ということです。
例えば、ある製造業の企業では、営業マネージャーが「月1回の営業会議で、必ずSNS投稿の報告をさせる」というルールを作りました。
それだけです。
営業チームの誰かが「SNS投稿、今月は2本です」と報告する。
それが見える化されると、「あ、今月はもう1本投稿できるな」という気づきが生まれます。
別の企業では、経営者が毎週月曜日の朝礼で、「今週のSNS投稿は誰がするか」を確認する。
これも、たったそれだけ。
でも、この「確認」があるだけで、投稿は止まらないのです。
3. 「時間」ではなく「タイミング」を決める
多くの企業が陥る罠があります。
「月2本のブログを書く時間を作ろう」
と考えることです。
忙しい企業に「時間を作る」ことは、ほぼ不可能です。
重要なのは、「いつ、誰が、何をするか」を決めておくことです。
例えば:
毎月第2金曜日の15時:営業マネージャーと広報が、今月のブログテーマを決める(30分)
毎月第3月曜日:営業から「今月、面白かった顧客課題」を3つ聞く(15分)
毎月第3水曜日:その3つの課題から、ブログのターゲットを決める(15分)
毎月第4月曜日:外部ライターに、ブログ記事の執筆指示を出す
毎月の最終日:ブログが完成し、公開される
こうしてタイミングを固定化することで、「時間がない」という理由で後回しにされることなく、継続するのです。
4. 「個人の努力」ではなく「システムの努力」に変える
ここが、経営視点で非常に重要な転換です。
「個人の頑張り」に頼る施策は、その個人に依存します。
その人が退職したら?その人が忙しくなったら?
全て止まってしまいます。
対して、「システムに組み込まれた施策」は、人に依存しません。
例えば、「毎月第2金曜日15時に、営業マネージャーと広報が会議をする」というシステムが組み込まれていれば、営業マネージャーが誰に代わっても、その会議は行われます。
経営陣が「朝礼で毎週、SNS投稿状況を確認する」という仕組みが組み込まれていれば、誰が広報になっても、その確認は行われるのです。
つまり、**「発信を続けるための最大の投資は、仕組みを作ることにある」**のです。
5. 「コンテンツカレンダー」を組織全体で見える化する
実際の仕組みとして、非常に効果的なのが、「コンテンツカレンダー」を全社で共有することです。
例えば:
1月: ブログ「新年の抱負」、採用動画「2025年の成長プラン」
2月: ブログ「営業がよく受ける質問」、SNS「バレンタインキャンペーン」
3月: ブログ「3月からの新施策」、採用動画「新卒採用説明会」
…というように、半年先まで決めてしまう。
すると、営業や現場は、「あ、2月のブログのネタになりそう」という情報を、日々、広報に提供するようになります。
見込み客からも、「こういう質問をよく受ける」という情報が、自然と集まるようになります。
つまり、カレンダーを見える化することで、全社が「コンテンツ提供者」に変わるのです。
6. 「外部サポート」を継続的にセットにする
もう一つ、”止まらないチーム”の工夫があります。
それは、**「外部サポートを継続的にセットにする」**ことです。
例えば、月に1回、外部のコンサルタントが来社して、「今月のコンテンツの進捗確認」と「来月の企画相談」をする。
その30分の会議があるだけで、話は違うのです。
なぜなら、外部の目が入ることで、「やらなきゃ」という心理が生まれるから。
別の言い方をすれば、「誰かに報告する相手がいる」ことが、継続を担保するわけです。
実際、外部のコンサルタントやパートナーと契約している企業の発信継続率は、非常に高いのです。
7. 「忙しい」を理由にしない、システムを作る
最後に、重要なマインドセットをお伝えします。
「うちは忙しいから、発信は続けられません」
この判断は、実は間違っています。
本当は、「忙しいからこそ、仕組みがないと、発信は続かない」のです。
裏を返すと、**「仕組みさえあれば、忙しい企業ほど、発信が加速する可能性が高い」**ということです。
なぜなら、忙しい企業ほど、顧客課題が豊富だから。
忙しい企業ほど、現場のユニークな工夫が多いから。
その豊富なコンテンツ素材を、システムで吸い上げる仕組みが出来ていれば、自動的に発信が回り始めるのです。
【まとめ】
止まらないチームは、仕組みがある
「ウチのチームは、なぜか発信が続いている」
そういう企業を見ると、決まって「仕組み」がある。
月1回の会議がある。毎週の確認がある。カレンダーが見える化されている。
やる気や頑張りではなく、システムが、発信を担保しているのです。
「忙しくても、発信を続けたいけど、どうしたらいいか分からない」という方へ。 まずは現状を整理して、「忙しくても回る発信体制」を一緒に設計しませんか?